世界無形文化遺産に2013年に登録された和食。
そして、その中でも注目されたのが、
「旨味」
「旨み」
「うまみ」
という言葉。
日本独特の美味しさを表す言い回しですが、「うま味」はそれとは一線を画します。
素材や料理の味に影響するうま味ですが、英語でも “UMAMI” で通用します♪
そして、
UMAMI is called the fifth taste.
うま味は5番目の味と呼ばれています。
甘味、塩味、辛味、酸味に次ぐ味だと説明されているんですね。
話は少しそれてしまいましたが、このうま味を利用し、追及していくと痩せるスピードがパワーアップすることはご存知ですか?
そこで、どうすればこのうま味を追及しながら痩せるスピードをパワーアップできるのかを紹介します。
うま味と美味しさ
うま味は美味しさと混同されがちですが、本当は他の味を混ぜ合わせてもつくることのできない独立した基本の味(甘味・塩味・辛味・酸味・うま味)のひとつです。
一方、美味しさは五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)や食事の時の雰囲気や環境によって感じるものです。
なので、うま味は基本の味のひとつを表し、美味しさは旨味、旨みやうまみなどの言葉を表現しています。
うま味物質
うま味を構成する物質は3つ(グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸)です。
グルタミン酸はタンパク質を構成する20種類のアミノ酸のひとつで、イノシン酸とグアニル酸は私たちカラダに必要不可欠な必須栄養素の核酸に分類されます。
グルタミン酸
昆布や野菜、そして味噌やチーズに含まれます。
イノシン酸
魚や肉に含まれます。
グアニル酸
干ししいたけや乾燥ボルチーニなどのきのこ類に含まれます。
2種類のうま味合わせで満足感をアップ!
なぜうま味を追求しながらダイエットができるかというと、
アミノ酸系うま味(グルタミン酸)
昆布・玉ねぎ・トマト・味噌・醤油・チーズなど
+
核酸系うま味(イノシン酸・グアニル酸)
鰹節・煮干し・魚・肉・干しきのこ類・きのこ類など
この上記にある
アミノ酸系と核酸系のうま味を合わせることで食事の満足感
を得られるからです。
そのため、食事量を多くする必要がなくなります。
例えば、
- 和風:味噌 + 鰹節 = 味噌汁
- 洋風:香味野菜 + 牛肉 = ブイヨン
- 中華:ねぎ + 鶏肉 = 湯(タン)
などうま味を利用した相乗効果は世界中の料理に利用されています。
そして、これらのうま味は減塩、または減糖できるのもダイエットへの大きな利点となります。
なぜうま味は満足感を得られるのか?
京都大学の伏木亨名誉教授や英国サセックス大学のマーティン・ユーマンズ教授(実験心理学)の研究結果では、うま味は直接自分の脳に認識されるため、満足感を高めるのと同時に、食欲を抑える効果があると証明されています。
うま味を追求し、味わうことで、味付けも減塩、減糖で健康に良いだけではなく、食事の満足効果を高めるため、食事量を多く摂る必要がなくなり、痩せるスピードがパワーアップするんです。
食事の満足効果をアップさせるうま味ダイエットレシピ
私たち日本人になじみの深いうま味ダイエット味噌汁をご紹介♪
それは、ミニトマト入り味噌汁です。
ミニトマトはグルタミン酸を多く含み(特に種周り)、出汁に鰹節を使えばイノシン酸でうま味の相乗効果で満足効果は上がり、玉ねぎやねぎの香味野菜はさらなるグルタミン酸、しめじを入れればグアニル酸と3大うま味を利用した味噌汁です。
ミニトマト入り味噌汁(材料1人前)
水200ml、鰹節5g、味噌大さじ1/2、ミニトマト2個、玉ねぎ1/8、しめじ1/8
(作り方)
- 鰹出汁:水200mlを沸騰したら、茶こしに入れた鰹節5gにお湯を注ぐ
- 鰹出汁に薄く切った玉ねぎ1/8、石付から取ったしめじ1/8を入れ、玉ねぎが透き通ったら、半分にカットしたミニトマトを入れ、ひと煮立ち
- 味噌大さじ1/2を加熱しながら溶いて完成
うま味を効かせた汁物を最初に食べると食べ過ぎ防止に繋がりますよ♪
また、遅い時間の夕食として食べる場合に、胃腸の負担が減るのでおススメです♪
まとめ
「うま味と旨味を混同していた」
という人は私だけではないはず(笑)
でも、ここまで読んで頂ければ、その違いはご理解いただけたかと思います。
なので、うま味を利用した相乗効果の高い料理(アミノ酸系うま味 + 核酸系うま味)を食事に取り入れるだけで、減塩・減糖で健康になるだけでなく、食べ過ぎを抑制するため、痩せるスピードがパワーアップするなら取り入れない手はないですよね。
ぜひ皆さんも、自分の食事にうま味を取り入れ、痩せるスピードをパワーアップさせてください。