郵政3社の上場は結果にコミットするのか?

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郵政民営化以来、株式上場にて郵政グループの3社、日本郵政、かんぽ生命保険とゆうちょ銀行の株価が堅調に推移しているとのニュースが発表されています。

久しぶりに東京株式市場を賑わした郵政3社の株価。

日本の経済価値を示す、日経平均は堅調な推移を示していますが、今後、一体どんな影響を及ぼすのか?

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郵政民営化

郵政民営化とは、郵政三事業、

  • 郵便
  • 簡易保険
  • 郵便貯金

を民営化すると、小泉純一郎政権下のとき決まった政策です。記憶に新しいところではJT、JRや電電公社の民営化でNTTなどが有名。とはいっても、NTTなんて30年以上前の話ですが(笑)

郵政民営化は10年経ち、大きな節目を迎えています。

国や政府による後ろ盾、つまり公社(官業)体質を完全排除し、市場原理のもと、民間企業との公正な競争をしなければいけません。

そのために、しっかりとした収益基盤を確立して、民間企業としての価値を高める経営に尽力する証として、上場した

日本郵政

ゆうちょ銀行

かんぽ生命保険

と、郵政3社は完全民営化への道筋など、具体的な将来像を早急に示すことがこれからの課題です。ちなみに3社の大株主は日本政府でそれぞれ89%の保有率。将来的には、3分の1を残して、株式を売却するとのことだが...

郵政3社三様

日本郵政は、日本郵便、かんぽ生命保険とゆうちょ銀行の全株式を保有する親会社であって、今回の上場は親子上場であり、利益相反行為にあたることだけは知っておくべきです。

無理矢理の3分割上場のため、日本郵政はゆうちょとかんぽから窓口使用料を1兆円も徴収しており、今後はゆうちょとかんぽの販売窓口を探さなければなりません。

しかし、窓口使用料を今のままにしておくことはできないので、それが利益相反行為につながるということなんです。

利益相反行為

当事者の一方の利益が、他方の不利益になる行為のこと。一定の利益相反行為は法律で禁止されている。

by デジタル大辞泉

日本郵政

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郵便事業を担う、親会社の日本郵政。

郵政民営化法では、全国の郵便局で一律のサービスを義務付けられています。これからの日本郵政は、サービスの料率などを上げずに、競争市場で戦わなければならないのです。

(利用する私たちにとっては、ありがたいことこの上ないが...)

公共性を保ちながら、収益性を高めることは簡単ではありません。

つまり、少子化の進む日本に知名度も利用者も十二分にいる日本郵政にとっては、キビシーとしか言いようがない現実が待っています。スマホやPCなどの端末の普及により、紙離れの逆風を受け、赤字体質であるのも事実です。

そこで、以前に買収した、オーストラリアの大手物流会社を生かし、顧客の拡大を狙うために、国際物流事業を推進していく必要があります。

しかし、FedExやUPSが国際物流を席巻している中で、経験もノウハウもない日本郵政が戦えるのかは疑問です。

ゆうちょ銀行

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ゆうちょ銀行の預金残高は2015年3月で、約177兆円。

メガバンク筆頭の三菱東京UFJが焼く124兆円なので、その莫大な資金量は瞠目に値ます。

確かに資金量はスゴイけど、上場して市場原理に基づいた競争に打ち勝つ銀行になるためにはゆうちょにはたりないものがあります。

銀行の役割には、

預金

決済

貸出

と、3つあります。

しかし、ゆうちょには3つ目の貸出がありません。

今まで全国から集めたお金で、国債を買い、国に貸し出しだけをやっていたので、必要なかったからです。

でも、上場したからには、3つの役割を銀行として果たさなければならないのに、そのビジョンが見えないところがゆうちょのイタイところです。

かんぽ生命保険

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かんぽ生命保険は日本生命や第一生命を抜いて、生保業界の保険料収入はトップです。それは、今まで25,000以上ある郵便局が販売チャンネルとなっていたからです。

しかし、上記で指摘した、利益相反行為を鑑みると、上場して民間企業となってから、その強みが生きるかははなはだ疑問です。

国がやっているから安心だった簡保も、外資保険の台頭がめざましい生保業界では消費者の厳しい判断にもさらされます。

もう一度言います。

ただ、金融を担う子会社のかんぽ生命保険とゆうちょ銀行は、国債に依存した資金運用をしていたため、資金は潤沢です、今のところは。

今後の郵政3社の株価動向

郵政3社上場の初値は、

日本郵政 17%高

ゆうちょ銀行 16%高

かんぽ生命保険 33%高

と、売り出し価格を上回り、上場は大成功を収めました。

では、今後はというと、今回購入した個人投資家の多くは、

安定配当銘柄

資産株

として、中長期で保有するとみられているため、当面の郵政3社の需要は良好で、この買い需要への期待が、上場後の株価上昇の拠り所となっています。

まとめ

上場結果として、当面は郵政3社の株価は安泰とのことなので、今のところはコミットした郵政3社。IPOでゲットできた人は幸運でしたね。短期筋も少なからずいるので、それらを狙うのも手でしょう。

なので、国債に依存した資金運用の多様化や民間金融機関との連携で、収益を高める戦略などが急務となる郵政グループ。

ただ、郵政3社に期待は高まるものの、郵政グループの最終イメージや成長シナリオが見えていないのも事実なので、中長期的な経営を市場が見極めることは難しいのが現状です。

さらに、政府の間接的な保有が残ることと、融資などの新規事業に無条件で参入することは、民間企業との公正な競争とは到底言い難いものがあります。

もっと気になるのは、国の信用を背景にした郵政の民営化に対して、本来の民営化の趣旨に逆行している動向が非常に気がかりです。ゆうちょ銀行の預入限度額の引き上げなどが、自民党から提言があったとのことなので、政府との関わりに不安が残ることも否めません。

余談ですが、郵政民営化で成功した国はありません。

なぜなら、郵便事業には公共性が必要不可欠だからです。

なので、初の成功した郵政民営化のモデルを日本で確立してほしいですね。

それでは良い一日を!

【改訂】2016/03/14

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