日本の住宅事情|20年で資産価値ゼロの異常さ

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「衣食住」の中で最もお金を必要とするのは、「住」の住まいです。この住まいに関して、誰もが悩んでしまうのが、

「自宅購入か、賃貸か?」

の二者択一に迫られる問題です。しかし、ここで浮き彫りになるのが「日本の住宅事情の異常さ」です。

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日本の賃貸

「花の都、東京の家賃が高い!」は今や昔。もちろん、日本一高い家賃であるのは間違いないですが、世界的にみるとそうでもないというのが通説です。

集合住宅1平方メートル当たりの月額賃料を日本の一般的なワンルーム(25平方メートル)に換算してみると、

  1. ソウル(韓国)15万3,400円
  2. ニューヨーク(米国)12万6,800円
  3. ロンドン(英国)10万6,875円

ちなみに東京は5万7,075円。日本一高い家賃といわれる東京は世界に比べると非常にリーズナブルに感じられます。

東京と同レベルの家賃はというと、

  • パリ(フランス)5万8,775円
  • ホノルル(米国)5万8,875円

などがあり、主要都市で比較的家賃が安いのは、

  •  シドニー(豪州)3万7,475円
  •  フランクフルト(ドイツ)3万5,875円

など、大阪と同程度です。つまり、「高いのかな」なんて思っていた日本の賃貸事情は世界に比べればさほど高くないのかもしれません。

なので、賃貸の価格については妥当なのでしょう。

日本の住宅

日本の総住宅数は6063万戸(平成25年)で5年前に比べ、5.3%(305万戸)増加しています。しかし、一方では空き家数が820万戸と8.3%(63万戸)も増え、防犯的にも対応に迫られ、政府や自治体は対応に四苦八苦しているのが現状です。

話は元に戻りますが、6063万戸は総世帯数の5245万戸を大きく上回っています。それでも新規住宅着工数が90万戸/年も増えているのをご存知でした?

その結果、500兆円もの資産が消失する羽目になってしまった。本来なら由々しき事態なのに、国はこの状況をただ見ているばかりです。

年々、人口が減っている日本だが、住宅は増えていくという珍現象。そのためかどうかは分かりませんが、せっかく新築マイホームを手に入れても、木造住宅の建物であればその価値は20年後にはゼロになってしまうという日本の住宅事情に違和感を覚えずにはいられません。

人生で最も高い買い物が20年後に資産価値がゼロになるというこの不条理。それも35年の住宅ローンであれば、20年過ぎに残るのはローンのみって…恐ろしすぎます。

不動産価値は土地だけ

木造住宅であれば20年経つと価値がゼロになる住まいへの資産価値は土地だけですが、ローンが残っていればご破算、もしくはマイナスかもしれません。なので、新築一軒家にお金をかけるのは馬鹿らしいし、お金の奴隷になるのはまっぴらゴメンだという賃貸派もいます。

日本を知る外国人からの指摘

「家」を資産と考えられている欧米では古い住宅などが新築より高値で取引されていたり、リノベーションをかけ転売されたりしているので、

「Why Japanese people!!!」

と、住宅ローンに人生をかけた大金を払うのか?と外国人から見ると資産価値ゼロになる日本の慣例は異常に映るのかもしれない。

「自宅なのだから住み続けるうちに価値が下がるのは当然だ」

と、この慣例を受け入れている日本人は多い。

しかし、メンテナンス状況が正当に評価されず、価値が維持されないような商品を本当に「資産」と呼んでいいのだろうか。それでは単なる「消費財」に他ならないのが現状だ。

不動産は資産という立派な金融商品であるはずなのに、土地にしか資産価値がないというのは理不尽極まりない、問題提議すべき事案なんです。

なぜなら、日本にも中古住宅を正当に評価する制度を設けるべきなんです。そうすれば省エネ目的の改修や修復というカタチで中古住宅に投資しようとする工務店や企業が出てくるはずです。そうしていれば500兆円という巨大資産を失わずに済むものなのに、なぜしないんでしょうか、理解に苦しみます。

まとめ

先の外国とは賃貸価格でもフランクフルト(ドイツ)3万5,875円と比較的安い、ドイツです。

ドイツは2011年までの6年間で改修・補修関連の補助金として68億ユーロを支出(中古に厚い補助金制度が意味のある経済政策打ち出した)し、それに対して消費税に当たる付加価値税として支出額の2倍以上の144億ユーロがリフォーム絡みで国に戻ってきました。そして、さらに大きな経済波及効果が不動産・建設業界に及ぶことになり、ドイツは実利を示すことで政策誘導に成功したそうです。

こうした成功事例をなぜ政府主導でやらないのか。国にとっても国民にとってもお互いに相乗効果があるのになぜやらないのか。残念でなりませんね。

【補足】

住宅の寿命は実は配管の寿命にあるそうなんです。安く売るために配管を埋め込みにしているのがそもそも悪く、床下に配管スペースを設けて、寿命が来たら簡単に取り換えができるようにしておけば、欧米のように建物は古くても高く売れるようになるかもしれません。その前に中古住宅を正当に評価する制度ができればの話ですが。

それでは良い一日を!

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